2015年9月21日月曜日

読んで語ろう&本紹介(日:勝手に選書!)「小泉武夫先生」

こんばんは!くじらブックスです。
今日は午前中、北中城村・OMAR BOOKSさんで読書会。
その後、西原町・ブックカフェBookishさんで本モアイ(月に一度、親を決め本を贈り合う寄合)でした。
本を媒介に会話するのは、刺激的でとても面白い!
人が変われば話題もさまざま。自分だけでは到達できない思考の飛躍も楽しい。
皆さまも機会がありましたら、読書会など、どうぞ参加してみてください~!

→ OMAR BOOKS
  定期的(月2~3回)に読書会を開催されています。
→ ブックカフェ・Bookish
  今期の本モアイは募集終了。他にもイベント多数開催されています。

さて、今週は総合テーマ<食>で本をご紹介してきました。
※気になった方は、お近くの書店・図書館、または
※kujirabooks.okinawa@gmail.com までご連絡ください

日曜日は<勝手に選書!>
「味覚人飛行物体」「鋼鉄の胃袋」「発酵仮面」などなど。
さまざまな異名を持つ発酵学の重鎮、「小泉武夫先生」
先日連続講義を受講したところ大変面白かったので、改めてご著書から4冊をご紹介します。


出版社:集英社インターナショナル 価格(本体):※出版社品切※

書店に勤めて1年目、店頭でこの表紙を見た時の衝撃は忘れられない。
「この人はなぜこんなに嬉しそうに蜘蛛を咥えるのか?」
ページをめくれば、蜘蛛・蛇・虫・カエル…あらゆる動物料理のカラー写真満載。
また、アジア諸国の食・自然・文化・人についても、解説と共にたっぷり紹介されている。
あらゆることに好奇心を持ち飛び込んでゆく先生は、まさに冒険家。
飛び込むだけでなく、地元の文化や歴史を尊重する姿勢には、研究者以上の人間力を感じさせる。知らない世界の広さを知り、好奇心を掻き立てられた。
興味を持った方にはぜひ手に取り、カラフルな未体験世界を楽しんでいただきたい。





先生が教授を務めていらした東京農業大学での最終授業を収めた『ミラクル食文化論』は、<食>を縦軸として、ヒトが生まれ経てきた歴史・文化・宗教、そこから繋がる食文化の発展・充実について、壮大な一つの流れとして解説されている。
小泉食文化論の集大成ともいえる1冊。
そして、専門分野である<発酵食品>について、新書ではありえない文字数・分量で解説を加えた『発酵食品礼賛』。
今まで知らなかった身近な食物の力、発酵の可能性と面白さに目覚めること間違いなし。
この2冊で、小泉先生の講義を疑似体験してみてほしい。
歴史や文献、科学的な理論に基づいた確かさと、そこから飛躍する発想力・着眼点を学ぶことができるだろう。



上の2冊が学問的楽しみを与えるとしたら、小泉先生は読む楽しみを与える痛快エッセイも多数、書かれている。
この本は日常・旅先で出会ったあらゆる<不味い>ものだけを語った異色作。
観光地のお膳・ホテルの朝食・駅弁や街弁など、つい頷いてしまうものから、シュール・ストレミングやホン・オフェなど珍味まで。
不味い不味いと言いながら食べ続けるその食欲と好奇心、強靭な胃袋が羨ましい。
他にも『食(く)あれば楽あり』『奇食珍食』など、気軽に楽しめるエッセイ集から小泉ワールドを垣間見るのもオススメだ。

「自分にとって、食べるとは何だろう」「美味しいってなんだろう」
今まで無意識に済ませてきた<食>について、改めて捉え直し、一食一食を大切に楽しみたいと思いました。
興味を持った方にはぜひ、お好きな本を選んでご一読いただきたいです。

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