2015年10月2日金曜日

本を求めて旅日記<九州編> 4日目 熊本②

こんばんは!くじらブックスです。
今日は全国的に大荒れの天気でした。皆さまの地域はいかがでしたでしょうか。
まだまだ明日以降も影響が出るようです。お気をつけてお過ごしください。
訪れた阿蘇も今日は結構な天候でした…。
本日の日記、どうぞご覧ください!

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10月1日(木)

朝起きると曇り空。ちらちら雨も降る中、バスに乗って阿蘇へ。
某出版社・Dさんに教えていただいた南阿蘇・西原村にある「子どもの本の店 竹とんぼ」さんへ行くためです。
小宮さんご夫婦が1981年熊本市内で開業、後に阿蘇へ移転し、現在まで33年間も続けてこられた熊本・九州屈指の老舗です。
ぜひ行ってみた方がいいというアドバイスを受け、それではと萌の里でバスを下り、15分ほど歩いて向かいます。
(こんなとき、山間部は車がないと厳しいなあとつくづく実感)


阿蘇は周囲がほぼ360度尾根に囲まれています。
山に包まれているような感覚。
雲間から降る光が地面を照らして、新鮮な緑色です。



道々には牛も豚もたくさん。かわいいです。田舎育ちの私には、飼料の匂いもどこか懐かしい気持ちにさせられます。
さて、やっと村の中にある「竹とんぼ」さんへ到着。木々植物がのびのび育つ庭を通り、店内へ。コンパクトなお店に、定番の絵本・児童書はもちろん、今まで見たことがないタイトルもオススメされていて、しばらくじっくり拝見。一方には子どもが読んでもいいように、閲覧見本と椅子も用意され、心地よい雰囲気です。
お会計の際、自分の素性をお話ししたところ、店主の小宮楠緒さんが奥から出ていらして、たくさんお話してくださいました。現在の「竹とんぼ」経営状況から、仕入れの話、お店を始られた時の事、ご夫婦のケンカからイベントの失敗談まで…。試行錯誤しながら、自分たちなりの工夫と努力で今日まで続けてこられたその姿勢に心底感服。
「本を読まなきゃダメ」「本屋は適当にやってもすぐつぶれちゃう」
「本屋は本当に大変、やるもんじゃない」
ビシビシとおっしゃる言葉は厳しいように聞こえるけれど、根っこには本と本屋への深い愛情が感じられます。こんな先輩がいらっしゃると思うだけで、勝手に嬉しく心強くなれるとても魅力的な方でした。本屋は人なんだ、とつくづく実感。
私も自分なりに、できるかぎり長く続けていける形を作りたい、そして魅力ある本屋になりたい、と今一度心に留めました。
現在は長男ご夫婦が引き継がれ隠居状態とおっしゃっていましたが、「こっそり始めた」というブログも精力的に更新なさっています。(→阿蘇の麓の本屋の本音 お父上・北御門二郎さん(翻訳家・評論家)、ご親交があった石井桃子先生(児童翻訳家)との思い出など、興味深いことが沢山です。こっそりではもったいないと思いますので、ぜひご一読いただきたいです)
今後もぜひご活躍をと願いつつ、ご一緒にいらしたお嫁さんにもお礼を言って、またとことことバス停へ戻りました。

その後。噴火の影響で山頂へは行けないと知っていましたが、せっかく阿蘇に来たからと草千里までバスに乗ったのですが…。




真っ白で何にも見えませんでした。残念。
とりあえずさびれた雰囲気の<阿蘇火山博物館>で、火山について学び、隕石やら岩石やらに親しみました。少しは知識がついたような気がします。
同じように閉じ込められた中国人旅行者の方々、展示物の日本語が読めない様でかわいそうだった…。

そしてさらにさらにバスに乗り、山を越え、大分県へとたどり着きました。
さて、次はどんな本、本屋、人に出会えるでしょうか。
明日ご報告いたします。

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