くじらブックスです。
クリスマスイブの今日、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
スーパー、おもちゃ屋さんはもちろん、新刊書店もきっと大忙しのはず。
くじらブックスは、特に影響もなくのんびり過ごしております(良いのか)。
前回更新時(12月初め)やっと冬らしい空気に…と言ったのに、今日はまた暑くじとじとした天気。
冬は苦手だけど、少しくらいは寒くなってほしい…。
そんな気になってきます。これからまたちょっとは寒くなるのでしょうか。
皆さまの地域はいかがでしょうか。
さて、私は先日<全沖縄古書籍商組合・2015年末大市>に参加しました。
本来古書組合員のみが参加できる「古書店同士の市」です。
(くじらブックスは今回ゲストとして参加)
以前2カ月に1度の<定例市>にもお邪魔しましたが、年末大市は出品点数最大、めまいがするような体験でした。
せっかくの大市体験、写真を撮り損ねたため文章のみですが、レポートしたいと思います。
長くなりますが、お時間のある時にでもご覧ください。
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全沖縄古書籍商組合・2015年末大市(12月19日)
事前にいただいた市の出品目録は、総出品数333点。
「値段の相場、欲しいタイトルをしっかりチェック!」と思っていたのに、怖気図いているうち日々は過ぎ、結局半分もチェックできず挫折。ええい、どうにかなる!と諦めて不貞寝。ぼんやりした頭で当日朝を迎える。
8時30分那覇高校前にて、神戸から参加「まめ書房」さんとおちあい、一緒に会場へ向かう。北中城への道すがら、お店のこと、前職のことなどいろいろお話する。先日伺ったお店の佇まいや雰囲気が、ご自身のさまざまな経験・趣味・思いが活かされているんだなあとしみじみ感じる。店舗や運営に試行錯誤中の身としては、何を聞いても面白い。
9時30分頃会場に着くと、すでに各店が出品準備中、小学校1クラス程度の室内が人と出品本で埋まり始めている。
通常の机だけでは足りず、板と椅子で即席テーブルが作られるも、全く足りない。あれよあれよと本が山積みされていく。
出品しない参加者は、お茶やお菓子の準備をしながら、うろうろと会場を歩き、あれはここにあるな、など目星をつける。
今回は県内古書店以外にも兵庫の「まーぶる書房」さんなども参加され、さらに物量がすごい。
10時頃大体準備ができたところで集合、揃って入札開始。
会場外に並んだ均一本から始まり、以降お昼まで談笑しつつみんな真剣に入札していく。
出品リストで覚悟はしていたものの、物としての本を大量に目の当たりにし、頭がくらくら。何度往復しても、目当ての本が見つからない。どれにいくら入札したか忘れそうで必死にメモ(結局入れ忘れ多数)。リストを見直しながら何度も会場内を歩き回り「あれも欲しいけど、これも欲しい」と心中唸りながら札を入れる。
会場は静かだけれど、確かにえも言われぬ熱気に包まれている。
共に初参加の「宮里小書店」副店長・綾羽さんも、見学だけのはずがいつの間にか沢山入札している。本の山を前にして見るだけではとてもいられないのが、本屋だ。
お昼休憩を挟み、最後の入札確認を終えて13時頃、ついに開札開始。
一つ一つ封筒から札を取り出し、値を確認、一番高い金額で落札となる。なにしろ333点(当日追加も含めればそれ以上)。やってもやっても終わらない。それでも、開札する「榕樹書林」武石組合長の横で、誰がいくら入れたか、結果いくらで落札されたか、ひたすら見る。出品の多くが沖縄本なので、今その本がどれだけの相場か、需要があるか、時折挟まれる先輩方のアドバイスも含め、本屋としてはそれだけで貴重な勉強の場になる。
考えすぎて思い切った入札額を書くことができず、逃した本も多数あり、メリハリのある入札ができるようにしたい!と反省しきり。
途中ケーキ休憩を含め、都合17時までかかりようやく開札終了。それから各々、落札した本・買い手がつかなかった本を再度まとめ、車に積み込む。さすが手慣れた古書店主たち、手際よくあっという間に終わる。
夢み心地のまま「まめ書房」さんとまた一路那覇へ。
数倍の重量になった車から伝わるハンドルの重さが、本を仕入れたという現実を感じさせる。
この本をまた誰かに手渡せるよう頑張りましょう、と語り合う。
20時頃から開催された打ち上げ兼忘年会でも、古書店の先輩方、県外の参加者の方々とお話する。
先輩方の苦労話や経験談はずしりと重く、ぼんやりしすぎの自身を顧み、反省。県外の方々から伺う経営方法は県内と異なる部分も多く、目から鱗で勉強になった。
本屋として、自分自身で考え、工夫し、選択しながら成り立たせてゆくこと。日を追うごとに、仕入れた本を見ていまさらながら、じわじわ実感が湧いてくる。
私はこれを誰かに手渡せる本屋でありたい。その場所を作りたい。
朝から晩までたくさんの本と人々に囲まれながら、覚悟と勇気を得た、充実した一日でした。
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<くじらブックス今後の予定>
先月から、くじらブックスは那覇市・牧志公設市場近く「市場の古本屋ウララ」さんで、週一回ほど店番兼コーナー設置をさせていただいております。
時期に合わせて毎週入れ替え、設置します。
年明け以降もしばらく継続予定です、那覇にいらした際はぜひ、ウララに来て一緒に覗いてみてください。
(ウララ店主・宇田さん、良い機会をありがとうございます)
くじら実店舗についても、年明け以降動き始めるかと思います。
来年中のオープン目指してこつこつ頑張りますので、そちらもぜひよろしくお願いします!
また、準備しながら出張販売・各種イベント参加・WEBストアも引き続き行います。
(販売・イベントのご相談受付しております。メール等でご一報ください)
そちらも都度レポートしてまいります。
さて。
何だかあっという間な一年が終わろうとしていますが、全く実感が湧きません。
ただ、たくさんの人・本に出会った記憶が、断片的ながら鮮明に思い出されます。
良い一年になった、それは何を置いても周囲の皆さまのおかげです。
来年もきっと良い年になる気がしています(楽観的)
そうなるように、自分自身が成長できるよう、じっくり頑張ってまいります。
そして何か一つでもお返しできる人であれたらと思います。
今後とも何卒、よろしくお願いいたします。
くじらブックス とけしみほ
kujirabooks.okinawa@gmail.com
今後とも何卒、よろしくお願いいたします。
くじらブックス とけしみほ
kujirabooks.okinawa@gmail.com
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