2015年9月5日土曜日

それでも本に囲まれたい&本紹介『しまくとぅばの課外授業』

皆さん、おはようございます!
くじらブックスです。
窓から、雲一つない水色の空が見えます。
気持ちいい日の始まりです。

先月末、7年ほど勤めた書店を退職し、5日が経ちました。
まだ、とも言えますし、もう、とも感じます。
自分のペースを探りつつの無職生活。
地元・実家でもありますし、基本的にストレスフリーで過ごしているのですが、一つ困ったことが。

もっと本に囲まれたい…。

バイト時代を含め約10年。
沢山の本に触れ過ごすことが当然でした。
自分の蔵書ではどうにも満足できません。
(数だけならいっぱい、家のあちこちに溢れかえってますが)
自分の知らない本との出会いがなければ、満足できないのです。
これはもう<職業病>といっていいのかも。
公共図書館のありがたさ、他の書店・古書店の楽しさをしみじみ実感しています。
仕事を辞めたからこそですね。
ああ、今日も本に出会いにいかなくちゃ…。

さて、今日ご紹介する本はこちら。


『しまくとぅばの課外授業 琉球語の歴史を眺める』 

著:石崎博志 出版社:ボーダーインク 本体価格:1600円


元々は中国語研究をされていた著者。
沖縄移住・琉球古典音楽をきっかけとして、琉球語(しまくとぅば)の研究をすることに。
音韻の変化、漢字との関係、言語史まで、明確に定義されなかった部分を独自の調査から解説していく。

特に分かりやすく面白いのが、「保栄茂はなぜ「ビン」と読むのか」の章。
今まで何となく使っていた保栄茂・北谷などの難読地名。
実は言語学的法則・理屈に従って、何百年もかけて変化したものだった!
それを歴史資料を参照しながら、明確に証明していく。
上質なミステリを読んだ時のような驚きと感動が湧いてきます。
勉強用テキストではありませんが、読みやすく楽しめる、新たな琉球語読み物の誕生です。
国語学・言語学の専門家はもちろん、沖縄について知りたいという一般の方までオススメ。
特に沖縄県民・住民こそ、読んだら目からウロコになること必死です。
ぜひご一読を!

9月18日「しまくとぅばの日」には、ジュンク堂書店那覇店で石崎先生のトークイベントも開催されます。
前回8月に行われたイベントもとても面白く興味深い内容でした。
お時間のある方はぜひ、ご参加ください。

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「しまくとぅばの課外授業」発売記念トークイベント 「沖縄のことばに歴史あり!」
9月18日(金)19時~
場所:ジュンク堂書店那覇店地下1Fイベント会場
詳細はこちら
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